ひつじの説明書。

ーヘルス・本・イギリスのいろいろを発信ー

人は急には止まれない


先日、日本から友人がイギリスに来たとき。

友人がぽろっと言っていたのが、東京と流れる時間がちがうとのこと。

たしかにここ田舎だからかなぁなんて思っていたけれど、ふと入院していたときのことをおもいだしました。

 

わたしが入院した際、いろいろな方に「ゆっくりしてね」と言われていました。

しかし、「ゆっくりする」ってどういうことだっけ?

とどうしたらいいか分からなくなってしまっていました。

 

不思議ですよね。

普段は看護師としてはたらき、家に帰ってきたら家事。

1日中動き回っている毎日でしたから、「ゆっくりする」自分が想像できなかったのです。

病院にいながらもなにかしていないと落ち着かず、本を読んだり、何かを書いたり、ずっと手や身体を動かしていたのをおぼえています。

 

しかし、病状が悪化したりして、徐々に仕事モードから休息モードに移行して、やっと身体を休めるということはこういうことなのかと知っていきました。

いまとなってはのんびり過ごす日常がほとんど。

当時を振り返ってみると、常に身体に力が入り、外部にアンテナを張って、頭や身体を休めることすら忘れてしまっていたようにおもえます。

 

そういった状態が続くと、やはり疲労が…。

若かったり、体力があったりすると、ある程度ごまかしがききます。

しかし、疲労は蓄積が続くと、炎症を引き起こし、いつか限界をむかえてしまいます。

 

そういえば、学生のときに、「慣性の法則」ってありましたよね。

車は力を加えて動き出したら、急に止まれずそのまま動き続けるという法則。

人もずっと忙しくしていたら、それが当たり前になって、急にブレーキをかけようとしても止まれないんだとおもいます。

 

猛スピードで走り続けて身体(ボディ)を壊す前に、やっぱりブレーキをかける準備をして、休息をいれることで長く走り続けることができるのではないかと。

  • 仕事の合間にお茶をする
  • 寝る前に瞑想をする
  • あたたかい湯船につかる
  • 深呼吸を取り入れる
  • 好きな音楽を聴く
  • パソコン・スマホをオフにする

などなど、副交感神経を優位にする行動を取り入れることで、日々の生活の中でブレーキをかける練習をしておくと、忙しくてもオンとオフの切り替えが上手にできるようになりますよ。

 

ちなみにわたしは、帰ってきてからすぐにお湯を沸かしてお茶と小さなお菓子を食べるのが、ささやかな幸せです。

毎回スーパーで今日のお菓子は何にしようか選ぶのが、たのしみです。

 

都会のながれる時間はほんとうに早い。

そのなかで自分のペースをつくれるかどうかが、ストレスと上手に付き合っていくカギになるかもしれません。