ひつじの説明書。

ーヘルス・本・イギリスのいろいろを発信ー

【本】夏へのトンネル、さよならの出口

▶あらすじ

過去の事故で心に傷を抱えている塔野カオルと、人付き合いが不器用で自身の理想像を追い求める転校生・花城あんず。ふたりは何でも手に入るといわれる「ウラシマトンネル」の存在を知り、協力して調査をはじめます。しかし、このトンネルは入れば外の時間が早く経過してしまう不思議な場所。田舎町で起こる郷愁と疾走の物語です。

▶読んだ感想

この物語を知ったきっかけは、YouTubeで見たeillさんのフィナーレという曲を聞いたこと。MIXリストで聞いたので、単品で聞きたいと思い、MVを探していたらアニメのMVで、曲と絵に引き込まれてしまいました。

www.youtube.com

曲の出だしが胸を締め付けられるような感じがして、何とも言えない感情になりました。田舎町、青春、恋と定番の話なのかなと思いましたが、気になって小説を読んでみたら、最後は走りながら読んでしまうほど、ハマってしまいました。

メインの塔野カオルと花城あんずは家族に問題があり、それぞれ欲しいものを求めて、ウラシマトンネルを一緒に調査します。

一緒にいた期間は短期間ながらも、それぞれのキャラクターの成長が見られ、精神的に余裕がなく、安定感のない高校生から少しずつ大人になっていく過程が見られた気がします。

最初は暗い描写が多かったけれども、ところどころ甘酸っぱい描写が出てくることで、重すぎず読める印象がありました。

最後は、とにかくトンネルを駆け抜ける疾走感で、どんどん読み進めてしまい、最後まで一気に読んでしまいました。

2022年にはアニメ映画化されている作品。

映画もきれいで、甘酸っぱくもあり、どこか寂しくもあり、わたしは好きな絵です。

映画と合わせて楽しみたい作品です。

natsuton.com

▶読んでほしい人

  • 青春を感じたい人
  • さらっと読める小説を探している人
  • 映画と一緒に楽しみたい人
  • 甘酸っぱい恋愛小説が読みたい人